明細書の流れを把握する方法(準備作業)

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こんにちは。

今回は、ざっくり明細書の流れを把握する方法について書きます。流れを把握するというのは、強引に言いかえると、特許明細書という家の間取りを上から眺めるような作業です。翻訳を始めるまえに僕がいつもやっているルーティン作業です。

たとえば50枚以上ある長い明細書だと、いったいなにを言おうとしているのか把握するのに時間がかかりますよね。翻訳を進めるうちにつまずく部分があって保留していると、後半で予想もしなかったところから説明が見つかったり。よくあります。

翻訳前の準備作業 5点

で、僕なりに考えて確立した準備作業 5点 を以下に示します。

  1. 独立請求項の番号だけを赤ペンで〇つけする。そして、その独立項のプリアンブル部分だけを黄色蛍光ペンでマークする。(なにに関する発明なのかをざっくりと把握)
    *プリアンブル:A 〇〇 comprising: の “A 〇〇” の部分のこと
  2. 「技術分野」「背景技術」「課題を解決するための手段」「図面の簡単な説明」「発明を実施するための最良の形態」「実施例」「要約書」「請求項」などの項目を黄緑蛍光ペンでマークする。(全体の分量バランスをざっくりと把握)
  3. 明細書中で参照している特許文献、非特許文献、商標、企業名を紫色蛍光ペンでマークする。(確認しておくべき資料を明確にしておく。そのとき文献の印刷もしてしまう)
  4. 図面があれば全て別で印刷して、すべての図面のすべての符号に引き出し線をつけて原文の用語を赤ボールペンで書き込む。(時間がかかるが、後から参照する効率が上がる)
  5. 印刷した明細書を読みながら、重要な情報や説明に赤ペンで下線を引く。水色蛍光ペンでキーワードをマークする。それと並行して段落ごとに20文字程度のかんたんなサマリーを横の余白に書き入れる。(これまた時間がかかるが、論理の流れを把握するのに効率的)

メリット 3点

 色分け効果:視覚的な情報で判断を高速化
翻訳作業に没頭していると、いちいち画面から目を離して資料などを参照する時間は極力減らしたいものです。そのとき色分けしていると、欲しい情報(確認したい情報)にたどりつくスピードが格段に上がります。確認するまでもないけど一応といったような内容でも、一瞬チラ見するだけで事足りたりします。

 何度も自分で書く効果:繰り返し書くことで記憶に残す(4の符号書き込み)
これ、翻訳の仕事を始めたころからの習慣になっているのですが、毎回あほみたいに全ての図面の全ての符号に原文用語を書き入れています。構造図を見ながら「うんうん。ここの内部はこーなってるのね。別の実施例ではここだけ変えたんだね」って感じで考えながら書き込んでいると、いつの間にかキーワードが頭に入って、その内容も把握できるようになります。

 自分で要約する効果:自分の言葉でまとめることで理解が進む(5のサマリー書き込み)
いわば、数十ページの明細書を数十行のコンパクトな表現に落とし込む作業です。これも翻訳作業中の判断の高速化につながります。段落ごとに原文が表現している内容を書くという作業は、しっかりと順を追って原文を理解するということにつながりますし、翻訳中に参照するとき、欲しい情報にいち早くたどりつけるようにもなります。

 

これだけやってしまうと、「あれ~アレどの辺に書いてあったかな」ってことなくたいていの翻訳はサクサク進みます。焦ってまっさきに翻訳を進め始めると、経験上だいたいしょーもないところで時間をロスしますからね。

自分なりのルーティン作業になってしまったので、いまさらやめてしまうと調子が狂うと思います。ときどき蛍光ペンがかすれて薄くなって色を変えたりするとちょっと変な感じになるくらいですね(そろそろ水色蛍光ペンが限界説を唱え始めている)。もっと良い方法があればどんどん変えていこうと思いますが、当面はこれでやっていきましょうかね。

9/16(土)追記
とある同業者の方から教えて頂きました。これ ↓↓ が長持ちするそうです。配送料無料にするため一緒に買う商品を検討中ですが、使ってみた使用感などまたブログ記事にしたいと思います。

個人的には、↓↓ のフォルムの方が萌えます。テンションUPもお仕事には大事。

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