超ミクロな宇宙服

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9/4(日)今日の学習時間 8.5時間(化学 1、明細書&資料 7.5)

今日は、日本電子㈱(通称JEOL ジオール?)さんのHPから、
論文が冊子になったものを見つけ、ええもんみっけとせっせとダウンロード。
雑誌がただで手に入るなんていい世の中ですね。
当分、読み物には困らなさそうです。(困ったことなんてありませんが)

 

今日読んで面白かったのが、”NanoSuit®” というもの。

ナノサイズのスーツ? ナノサイズの膜?
このような商標には、一般に分かりやすいものが選ばれるのでしょうか。
文字通り、”極めて薄い薄膜からできた宇宙服のような素材” だそうです。
なんだか夢があってちょっとおちゃめなネーミングで、良いですね。

宇宙服

 

ショウジョウバエの幼虫など一部の生物は、どうもネバネバの膜(粘性の細胞外物質)を体の一番外側に持っているようで、

それがすごいんだそうです。

 

具体的に何がすごいかと言うと、電子顕微鏡などの装置で ”モノの微細構造” を観察しようとすると電子線を真っ直ぐに飛ばす必要があり、真っ直ぐ飛行の邪魔をする目に見えないガス分子を極力減らすために ”観察対象” を ”真空下” に置く必要があるのですが、そのネバネバの膜が電子顕微鏡から放出される電子線やプラズマと反応して電子線重合して、外部の環境(この場合は真空状態)から生体自身を保護する<宇宙服のような薄膜>を形成するんです。

 

通常真空下(程度にもよりますが)に置かれると、たいてい生物は潰されて死滅します。
それなのに、このショウジョウバエの幼虫は宇宙服を着込むことによって ”真空下” でも生きていられるんですね。
しかも面白いのが、ショウジョウバエが普段生活する環境では ”強力な電子線” に曝されることなんてないはずなのに(と思う)、電子線をぶつけるとちゃんと防御機構が働く生命のメカニズム!!しかもなぜだかショウジョウバエ的な生物に限定されている意味の分からなさ。結果的に生命維持に役立っているけれど、ただの化学反応であってそこに進化的な意図などないのかもしれない。

 

ちょっと話が逸れてしまいましたが、
この生物の不思議な挙動を利用して(バイオミメティクス)、生体に害を与えない界面活性剤からなる塗料のようなものを開発したということで、それが “NanoSuite®”と呼ばれる素材です。やっとこさ核心に到達しました。

これを電子顕微鏡で観察する対象の ”生き物” に塗布して電子線を照射することで、これまで不可能だった、”生きた状態での生物の微細構造解析” が可能になりました。(それまでにも生体組織に特別な処理を施し構造解析するための前処理技術はありましたが、生きた状態と比べると、死んだ細胞ではどうしても構造に変化が起こる)

 

この技術により、手術中に摘出した ”生体細胞” のより詳細かつ迅速な微細構造解析が可能となり、医師の判断を補助するための大きな武器になります。また、生体を外部から保護するための ”保護シート” としての活用も検討されているようです。(もしかしたらもう特許になってるかもしれませんね)そのうち、人体に”何らかの物質” を注射することで自動的に ”耐真空薄膜” を皮膚上に形成できるようになる!?とか妄想が膨らみます。

 

”ネバネバの物質” と ”電子線” がどのようなメカニズムで重合反応し、”宇宙服” を形成するのか? このあたりにも興味が湧きますが、しばらくは分析関連の勉強に集中したいのでまた追々ということで。

 

 

【今日やった事】

  • 岡野の化学76
  • 明細書読解 5件(島津製作所 蛍光X線分析装置)
  • 日本電子news Vol 47  (途中まで)
    *日本電子㈱HPより自由にダウンロードできます。

【今日やるやる詐欺】

  • 応募先選定&CV修正

【明日やる事】

  • JASIS 2016 関連 明細書&資料読み込み
  • JASIS 2016 セミナー スケジュール表作成(旅のしおり的な)
  • トライアル 1社分だけ取りあえず応募準備までやってしまう
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  1. 2016 05.20

    充電完了!

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